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<日本酒防腐剤混入誤植記事>と<食品偽装問題>で感じた日本酒のこと

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Byhikaru kimura

連日食品表示偽装のニュースが新聞、ネットを賑あわせてる。

詐欺まがいのものから、それは別にいいんじゃない?とおもうものまで百花繚乱。
最初に出した阪急は大いに叩かれるが、その後は出せば出すほど記事が小さくなる。となるとこの際だから公表してしまえ~!と行列をなして発表されている。今じゃ見ない日はないぐらい。
お客さんが『阪急の発表は陰謀のにおいがする』といって内情を説明してくれたが、この辺は飲み屋話なのでここでは書かない。


ところで近いタイミングで日本酒業界ではちょっとした話題があった。
【TPP交渉での提案決定、「関税撤廃で日本酒を世界に」は現実を知らない絵空事(エコノミックニュース 11月2日(土)19時42分配信)】

記事の内容を簡単に言えば、『日本酒は海外では流通網が整備されていないので、ちゃんとした状態で売られてない。だから販売に時間がかかるので、保存のために防腐剤を入れて販売している。だからおいしくないし、売れない』という内容。
元の記事は削除されていたが、こうやって記録されているのが今のネットならでは。

あまりにも稚拙な三段論法な内容で突っ込みどころがたくさんある。案の定、各所から指摘を受けて自主削除(逃亡?)となった。経過は下記のリンクで詳しくある。
【日本酒に「大量の防腐剤」と仰天記事 蔵元や関係者から抗議や指摘受け、削除- J-CAST(2013年11月6日19時15分)】

今後はこの問題がどうなるかわからないが、個人的に気になった事がある。
それは『日本酒に対する知識不足がこのことを招いたのではないか?』ということ。
今回の件は記者の知識不足が招いた事だ。ネットでちょっと調べれば防腐剤のことなどすぐにわかること。浅慮といわざるをえない。しかしいままでちゃんとした日本酒の知識を身につける機会が記者にはあったのだろうか?

日本酒を仕事にしているものとして、保存は細心の注意を払う。
また長期保存をするための技術<火入れ><醸造用アルコール添加(アル添)>は当たり前すぎる知識だ。(製法の説明を短縮する為、他のサイトからリンクを引用してます)

ただ、これが一般的知識かと言われるとどうだろう。
アル添は頭が痛くなると言われるが因果関係がはっきりしてないのが現状だ。個人的に人に説明する場合は、日本酒は飲み口がいいので飲みすぎるということと、ワインよりも度数が高いので同じ量を飲めば確実に酔う、というように説明している。

そういえばワインは亜硫酸塩が必ず入るが、それが悪酔いの原因ではないようだ。こちらの説明も短縮する為にリンクを貼っておく。
【ワインの酸化防止剤のこと】


さて、削除された例の記事は、ワインの酸化防止剤のことと、以前日本酒に入っていたサリチル塩を混同して拡大解釈して記事にしたのではないかとおもう。
ちなみにサリチル塩は昭和44年に混入が全廃になっている。
【日本酒の酸化防止剤の歴史】


さてなぜ長々とこんな事を書いたかというと、僕も今回の事で調べて知った事がたくさんあった。
ということは一般の方はそれ以上に理解してない可能性がある。
その点も踏まえてちゃんと説明をしたほうがいいとおもい、お客さんに話すようにしている。

また当たり前のことだが、このような偽装を許すような状態を作ってはいけないと、改めておもう。
これから國酒プロジェクトなり、酒蔵ツーリズムなり、海外展開なり様々な形で日本酒がクローズアップされるだろう。注目されれば、賞賛もあるかもしれないが、粗探しや揚げ足取りのような事が必ず起こる。そうなる前にしっかりした形で表現できるものはしたほうがいいとおもう。

この際だから以下の事を提案したい。

・いまだ説明のつかない二増酒(昔の三増酒)のような添加物の入っているものを<日本酒ないし清酒>として売るのをやめる。その場合表記も名称にある<一般酒>と表記する。

・米違いのブレンド酒は裏ラベルにでも表記する(これは酒米の表記があるものもあるので、現状やっている蔵もある)

・醸造アルコールの添加は本来は保存のための技術であり、味の調節はあとからのもの。それをちゃんと認識するべき。

・アルコール添加するのであれば、本来は<粕取焼酎>であり、糖廃蜜などの醸造アルコールではない。そこを元に戻す。


これからいいスタートを切ろうとしている日本酒業界の癌にならないためにも、大きな決断をするタイミングではないかとおもう。


ところがその後もあれよあれよ日本酒の表示偽装も出てきている。
膿を出すのはいいが、またためるような事が無いように願いたい。
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